2010年5月19日水曜日

デジタルトランジスタのスパイスモデルのご提供開始


2010年5月19日よりスパイス・パークにて、「デジタルトランジスタ」の
スパイスモデルのご提供を開始致しました。年々デバイスの応用適応
回路が増えています。素子の構成は、トランジスタとR1,R2で構成されて
います。同様の構成の持つデバイスは、東芝セミコンダクター社の製品
のラインナップでは、「BRT」と位置づけています。動作理論等は全く一緒
です。推測するに商標上の問題だと思います。

ビー・テクノロジーでもカテゴリーで「デジタルトランジスタ」と「BRT」は区別
しております。デジタルトランジスタとは、抵抗内蔵型トランジスタです。
抵抗は2つで構成され、R1,R2と言う名称がついています。

ベースに電圧を印加することで、デジタル的にON・OFFのスイッチングが
出来ます。R1,R2が内臓していますので、外付け抵抗は要りませんので、
実装面積を小さく出来、コスト面で有効です。実際の設計上、注意する点
は、ベース電流です。R1,R2には色々な数値があり、選定出来ます。
ベース電流を多く流すとそれに伴い、コレクタ電流も多く流せますが、
その分、消費電力は増加します(定格内)。

回路シミュレーションの分野でも消費電力を計算されているお客様が
多いです。

スパイスモデルのデバイスモデリングの観点からすれば、本来であれば、
中核のトランジスタのモデル化を行い、R1,R2の値を変えれば、製品の
ラインナップに対応したスパイス・モデルの提供をすれば良いのですが、
評価シミュレーションにて、解析精度を調査すると、%ERRORが大きい。

よって、ビー・テクノロジーでは、1製品毎に、R1とR2を固定し、トランジスタ
の部分についてはGummel-Poonモデルを採用し、モデリングしております。

R1,R2を固定し、モデリングしているため、従来のトランジスタ単体の
モデリングよりも難易度は向上します。

デジタルトランジスタは、ローム製品です。現時点で、95モデルをご提供
しております。スパイスモデルの評価検証レポートは、PDFファイルにて
全て公開しております。是非、ご参照し、ご活用下さい。

[お問い合わせ先]
株式会社ビー・テクノロジー
電話番号:03-5401-3851
メールアドレス:info@bee-tech.com