2010年2月10日水曜日

コンデンサモデル 5素子モデルについて

今回は、コンデンサの周波数モデル(周波数-インピーダンスZに
再現性がある)についてです。シミュレーションを行う回路動作の
動作周波数が低ければ3素子モデルの採用で問題ないと思います。

(1)どうしても3素子モデルだと、周波数特性が合わない場合

(2)動作周波数が高い場合

上記2点に当てはまる場合、5素子モデルが採用されます。さらに、
等価回路が付加されるラダーモデルもありますが、今回は5素子
モデルのお話しとします。3素子モデルは、ESR,C,ESLの直列接続
ですが、5素子モデルの等価回路図は、下記の図のようになります。



















特に(1)の場合、インピーダンス特性において、共振周波数を
超えたあたりからが3素子で合わせられない、つまり、モデル
の精度が悪くなる事が多く、5素子モデルの採用にて、回避する
事例が多いです。

シミュレーションの結果を下記の図に示します。






















シミュレーションは、PSpiceで実施しておりますが、SPICE系
シミュレータであれば、何でも構いません(無償の制限無しの
SPICEシミュレータ、LTspiceでもOKです)。

解析の種類は、AC解析です。評価回路図上にV2を配置して
おります。これは、頻繁に使用する手段ですが、V2,電圧値を0
にする事で、ここにノードが発生し、電流値を検出する事が出来
ます。つまり、電流計の役割であります。

PSpiceには電流マーカーもありますが、微少電流にて、正確な
値を示さない事があり、当社では、ダミーの電圧源を配置し、
電流を検出しています。最新のバージョンで電流マーカーの機能
が改善されたかは解りませんので、購入元にお問い合わせ下さい。

実測値とシミュレーション値の比較検証の結果を下記の図で
示します。






















上記のコンデンサの5素子モデルの事例は、
*PART NUMBER: F25case2V1200uF
*MANUFACTURER: NIPPON CHEMI-CON
*CAP=1200uF,Vmax=2Vです。

また、ご質問は下記までお問い合わせ下さい。

[お問い合わせ先]
株式会社ビー・テクノロジー
電話番号:03-5401-3851
メールアドレス:info@bee-tech.com

受動部品モデル編(デバイスモデリング教材)






本日は、デバイスモデリング教材の新製品のご紹介です。メールマガジンでも
掲載の通り、 受動部品を周波数モデルにするだけで、格段と回路解析シミュ
レーションの精度は向上します。動作周波数がそれほど高くなければ、3素子
モデルで十分です。

今回ご紹介する教材は、「受動部品モデル編」です。

受動部品モデルとそのモデルを活用したシミュレーションの教材です。

コンデンサ及び コイルの周波数モデルをテーマにしています。基本である
3素子モデルを中心に解説しています。

また、5素子モデル及びラダーモデルの事例もご紹介しています。受動部品
について周波数 モデルを採用することで、シミュレーションの解析精度は
向上します。受動部品モデルの ご理解に是非、ご活用下さい。教材CD-R
の中にパワー・ポイント(80枚)のファイル、 シミュレーションデータが格納
してあります。

目次

1.受動部品のスパイスモデル
1.1コンデンサモデルについて
3素子モデル
5素子モデル
ラダーモデル
1.2インダクタンスモデルについて
3素子モデル
5素子モデル
ラダーモデル
1.3コンデンサのシミュレーションを体験する
1.4インダクタンスのシミュレーションを体験する

2.回路方式における受動部品の影響
2.1ケース・スタディで体験する
コンデンサのESRの影響をパラメトリック解析で検証する。

是非、受動部品モデルの周波数モデルの学習にご活用下さい。WEBサイトはこちら
ご参照下さい。

また、今回の受動部品モデル編を含め、デバイスモデリング教材も10種類になりました。

ラインナップについてはこちらをご参照下さい。

[お問い合わせ先]
株式会社ビー・テクノロジー
電話番号:03-5401-3851
メールアドレス:info@bee-tech.com